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これまで数千人の安全運転者を強襲してきたまさに教習のプロである現役の教習指導員、検定員が長年の経験から見えてきたことを率直にディスカッションするシリーズ。
第2回目は褒める教習とは実際どうなのか、プロの観点からどのようなポイントがあるのか?それぞれの指導員の考えを語っていただきました。
甲斐真也: それでは、今日は褒める教習について感じたことを共有し、具体的な内容について話し合いたいと思います。まずは、甲斐忍さんからお願いします。
甲斐忍: 褒める教習についてですが、元々はたしか南部自動車学校が実施していました。教習は技能と学科が中心ですが、安全な運転には心の教育も必要だと感じています。褒められた生徒は、怒られたときよりもポジティブな記憶を持ちやすいですね。
石渕: そうですね。褒めることで、生徒との信頼関係が築け、教習の進捗にも良い影響が出ると感じています。
長浜: 私は生徒の努力を褒めることに注力しており、具体的な改善点が見られたときには、積極的に褒めるようにしています。
橋本: 子供たちが叱られることが少なくなった現代では、褒める教習がより必要だと感じています。小さな成功でも褒めることで、生徒の自信を育てています。
淵 : わたしはまだ教習指導員歴は短いですが、褒めることで生徒がポジティブに教習に取り組む姿勢が見られます。特に、自信がなさそうな生徒には積極的に褒めるようにしています。
甲斐真也: 褒めることの効果は大きいですね。褒める教習の具体的な影響や効果について、さらに深堀りして話し合いましょう。石渕さん、何か追加で意見はありますか?
石渕: はい、技能教習で生徒が上手にブレーキ操作をした時には、「今のブレーキいいね」と褒めることで、次のアクセル操作もスムーズになることが多いです。褒めながらアドバイスするスタイルは、生徒との関係を良好に保ちます。
甲斐 忍: 私も入校式で生徒から質問があると褒めることで信頼関係を築いています。odc検査では、積極的に取り組む生徒を褒めています。さらに、効果測定で高得点を取った生徒には「100点を目指すべきだ」と伝え、さらなる努力を促しています。
甲斐 真也:: そうですね、褒めることで更なる努力を引き出せる場合がありますね。長浜さん、何か感じていることはありますか?
長浜:はい、教習でできなかったことが次にできたら、「前回より上手になってるね」と声をかけます。そうすると生徒は自分でできたことを認識し、更に積極的に取り組むようになります。褒めることで生徒の自信がつき、質問が増えるなどの相乗効果があります。
橋本:私は技能教習において、褒めることが非常に重要だと感じています。例えば、発進の手順を毎回褒めることで、生徒が正しく行動していることを自覚できるようにしています。
淵:私は教習指導員歴が短いですが、褒める教習を意識しています。特に、S字クランクで苦労していた生徒がいましたが、個別に対策を講じて完璧にできるようになった例があります。これも褒めることの効果だと感じています。
甲斐真也:それでは、褒めすぎることのリスクについても話し合いたいと思います。褒めすぎるとどのような影響があると思いますか?
橋本:褒めすぎると、生徒が慣れてしまい、褒められたことに感謝や喜びを感じなくなる可能性があります。また、褒められることが常態化すると、それがないと不安を感じるようになるかもしれません。
甲斐忍: そうですね、褒めることは生徒のモチベーションを高める効果がありますが、適切なバランスが重要です。褒めすぎると、生徒が褒められることだけを目的に行動するようになり、本来の学習目的から逸脱してしまう恐れがあります。
長浜:褒めすぎると、生徒が自分の能力を過大評価するようになり、実際の技能や知識が伴わないナルシストを育ててしまう可能性があります。また、小さな成功でも大きく褒めると、それに満足してしまい、さらなる努力を怠ることにもつながりかねません。
淵:褒めすぎは、教習指導員と生徒との間の適切な距離感を保つことを難しくします。生徒が教習指導員に依存してしまい、自分自身で問題を解決する力が育たないかもしれません。
石渕:そうすね、褒めることで信頼関係を築くことは大切ですが、褒める頻度を適切に管理することが必要です。信頼関係がしっかり築ければ、褒める頻度を減らしてもその効果は持続します。褒めすぎは避けるべきだと思います。
甲斐真也:確かに、褒める教習においては、どのように褒め、どれだけの頻度で褒めるか、そのバランスが重要になります。失敗した時の適切な対応や言い回しについても考える必要がありますね。
橋本:はい、生徒自身から答えを引き出し、それを褒めることで、生徒が自ら考え、解決する力を育てることができます。その過程で生徒が得た成果を適切に褒めることが、生徒の自信と学習意欲を高めます。
淵:私はまだ教習指導員としての経験が浅いですが、この会議での議論から多くを学び、今後の指導に生かしたいと思います。生徒一人ひとりに合わせた褒め方を見つけ、適切な距離感を保ちながら、彼らの自立心を育てていきたいです。
長浜:今日のディスカッションで、褒める教習の効果と適切な方法について深く理解できました。褒めすぎのリスクにも気をつけながら、生徒一人ひとりの成長に合わせた褒め方を心がけ、指導していきたいです。これからも生徒の理解と信頼を得られるよう努力します。
甲斐忍:、褒める教習の重要性とその効果、リスクについて多くの意見が出ました。私自身も、生徒に対する褒め方を見直し、より効果的な指導方法を考える良い機会になりました。今後も生徒の成長を支えるために、褒める教習のバランスを考えながら指導していきたいと思います。
石渕:褒めることの効果だけでなく、そのリスクについても深く理解できたのは大きな収穫です。褒めすぎに注意しつつ、生徒との信頼関係を築きながら、効果的に学習を進めていけるように心がけたいと思います。このディスカッションは、私たちの指導方法にとって非常に有意義なものでした。
指導員歴は24年。
安全運転を重視し、生徒の自信を育む指導法を採用しています。
指導員歴は7か月。
教習では生徒と一緒に楽しむことを心がけています。食べることが好きで、食に関する話題で生徒とよく盛り上がります。
指導員歴は23年。
趣味は弓道とアニメ鑑賞で、特にジブリ系を好む。アニメの話で盛り上がることもあります。
指導員歴は3年。
生徒に楽しんでもらうために、自分も楽しむことを大切にしています。食べることが好きで、食に関する話で盛り上がることがあります。
指導員歴3年8か月。
生徒の努力を見て褒めることを大切にし、学科での問題解決も支援。コミュニケーションを重視しています。
指導員歴は15年。
生徒ができないことをできるようにサポートすることを最優先。趣味は子供と遊ぶことで、子供ネタの話が多くなるかもしれません。