首都高速道路、名神高速道路の供用開始後、二人乗りによる人身事故が多発したことを背景として昭和40年以降規制されていた高速道路(高速自動車国道/自動車専用道路)上の自動二輪車の2人乗り走行については、警察庁が走行実験を実施した結果、「急ブレーキや急な進路変更がなければ、1人乗りに比べて著しく危険とはいえない」と判断し、解禁を決めた。
近年、自動二輪車の利用者等から、二人乗りで長距離ツーリングを行う際に高速道路の利用が認められず、一般道路を利用せざるを得ないのは不便であるとして、自動二輪車の利便増進の観点から高速道路の二人乗り禁止規制を見直すべきであるとの要望が寄せられていた背景がある。
警察官は、大型自動二輪車などの運転者が二人乗り違反をしていると認められる時は停止させて、運転者に免許証の提示を求めることができる。
東京都公安委員会は、「首都高速はバイク事故が多く、2人乗りの全面解禁は危険」として都内の首都高速の一部区間について、解禁を見送る。
2人乗りが禁止されるのは、都心環状、八重洲、上野、目黒、深川、台場の各線全線と、羽田、渋谷、新宿、池袋、向島、小松川の各線の一部で都内の首都高速178.6kmの34.5%にあたる61.6kmが禁止の対象となる。
(1) 現行の道路交通法では、高速道路における大型自動二輪車又は普通自動二輪車(以下「大型自動二輪車等」といいます。)の二人乗りは禁止されていますが、年齢が20歳以上の者で、大型二輪免許又は普通二輪免許を受けていた期間が3年以上のものについては、これを認めることとします。
(2) 大型自動二輪車等の運転者が上記(1)の条件に違反して高速道路において二人乗りをしていると認める場合、警察官は当該大型自動二輪車等を停止させ、運転免許証の提示を求め、道路における交通の危険を防止するため必要な応急の措置をとることができることとします。
また、現行の道路交通法では、大型二輪免許又は普通二輪免許を受けていた期間が1年に満たない者について、大型自動二輪車等の二人乗りが禁止されていますが、これに違反していると認める場合についても警察官が同様の措置をとることができることとします。
(3) 高速道路において上記(1)の条件に違反して大型自動二輪車等の二人乗りをした者や免許取得後1年未満であるにもかかわらず大型自動二輪車等の二人乗りをした者に対する罰則を現行の「5万円以下の罰金」から「10万円以下の罰金」に引き上げます。
○ 警察官は、大型自動二輪車等の運転者が二人乗り違反をしていると認めるときは、その大型自動二輪車等を停止させ、運転者に対し、運転免許証の提示を求めることができます。
○ 大型自動二輪車等の運転者が二人乗り違反をするおそれがあるときは、警察官は、道路における交通の危険を防止するため必要な措置をとることができます。